その手を離さないで



――蒼ちゃんが、事故に遭って3日目。



相変わらず、目を覚ましてくれない。



そんな蒼ちゃんに、放課後の数時間しか付き添えないのが、本当に辛い。


「未来、ちゃんと説明して」



貴志にそう言われて、あたしは放課後、学校裏へと行った。



だけど蒼ちゃん。



あたし、一秒でも早く、蒼ちゃんの側に行きたいの。