その手を離さないで



蒼ちゃんは、あたしの事を覚えてくれてた。



あたしに再会出来た事を、喜んでくれてた。



今になって、優子が話してくれた事が、頭に浮かぶ。



“蒼ちゃんには、ずっと好きな女の子がいた”



ねえ、蒼ちゃん。



自惚れていい?



それは、もしかして、あたし…?