その手を離さないで



「あっ…、おばさん…」

どうしよう。


合わせる顔がない。



「本当に、本当に、申し訳ありませんでした!」


おばさんの顔を見れなくて、あたしはただ頭を下げる。



「やめて!やめてちょうだい」



慌てておばさんは、あたしに駆け寄った。



「でも…、あたしのせいで蒼ちゃんが…」



その後の言葉が続かなくて、ただ泣くしかない。


「未来ちゃん、これは事故なの!あなたのせいじゃない!」