その手を離さないで



まさか…。


だけど、よく似てる。


「蒼く~ん!」


手を振りながら、優子が駆けて行った。



“蒼くん”!?



て事は…、やっぱり…?


なぜかドキドキする胸を抑えて、ゆっくりと近付く。


「あっ、優子」



優しい笑顔で立ち上がった時、あたしと目が合った。



「未来…?未来だろ?」


「蒼ちゃん?やっぱり、蒼ちゃんなの!?」



まさか蒼ちゃんが、優子の彼氏になってるなんて…。