水玉世界―相対する生死―


「…後にも先にも。俺に関わらない方が良さそうだな」


海渡は言葉を詰まらせた。


どうせ、"そんなことない"と言おうとしたに決まってる。優しい奴だから。



「来てくれてありがとう。…またな」


海渡は笑った。「またな」と小さく返して。


寂しくなんかない。


独りが普通だった日常に、少しだけ差し込んだ光が



――――嬉しかっただけ