「――――!」 俺はいつの間にか、また海渡を手に掛けようとしていた。 ギリ、と海渡が腕を握っていた。 「…無理だ。このままじゃ…お前でも…」 殺してしまう。 「お、おい!優斗!!」 このままでは、海渡に殺意を抱いて死なせてしまう。そんなの駄目だ。 もう、俺は殺したくなんかない。