かすかな感情だったけど、俺は少しばかり感動した。 飼いはじめた犬が懐いた瞬間、のような感動だった。 「――――行ってくる」 ミイは「行ってらっしゃい」を知らないようだ。見守るように見送った。 出かける前に、ミイは「自殺してもケガしても問題ない。水玉世界で処理する」と言っていた。 あまり繰り返すと、逆に激痛が襲うらしいからビックリだ。