後頭部を訳もなく掻いた。ミイの正座した膝が、痣に染まっている。


「……優斗。」


「そ。ところでさ――――ミイは、生きても死んでもないんだよな?」


「多分」と、ミイ。


それなら、何故痣があるんだ?服にも、愛着があるみたいだし。



「分からない。ただ私は、人を案内するだけ。そうやって過ごしてきた」



分からない。ちょっと興味が湧くものだけど、仕方ない。