赤に近いくらいの長い茶髪に、見つめる虚空の瞳。 服もあの時と同じ。 白い肌に哀れむような、ダボッとした真っ黒のパーカーに、なぜか痣の残った足を晒すショートパンツ。 アイツだ。謎の少女だ。 「…何で居る?何で電車?」 俺の自宅の扉からは美少女。その背後に住宅街はなく、代わりに電車が走っていた。 何故。