水玉世界―相対する生死―


この不屈な足音。


見透かすように、面白がるように見つめる視線。


――――よし。


入れ。


侵入するんだ、奴の記憶に。


「…入れないよ、すまないが」


「――――…」


何で…


何でこんなに、実体化してるんだよ…!?


声がちゃんと通る。


不安定に浮かんでいない。


こちらを、じっと見つめる瞳には、真剣さがあった。