水玉世界―相対する生死―


俺は初めて、輪の中にはいった。


その人の輪は温かくて、優しくて、幸せで。


涙が止まらなくなるくらい。



「死ね」



――――!


真っ白な頭で、ガバッと振り向いた。


周りは俺の絵に目をやっていて、俺を憎しみの目で見る人間はいない。


――――気のせいか?


でも今、明らかに俺に「死ね」って…


「優斗。聞こえたか?」


「海渡…じゃあやっぱり…」