「…すげえ!優斗、すげえよ!」 誰かに、認められること。 視界が滲む。 下書きをした、鉛筆を持つ手が震える。 「…優斗?」 俺は馬鹿だなあ… どうして…こんなふうになれるなんて思わなかったんだろう…。 「何で泣いてるんだよー」 微笑が起こり、海渡らしき人影が俺の背中を摩る。 ありがとう、という言葉は心に終うことにした。