水玉世界―相対する生死―


蓮が、淀んだ顔を不安定に固定しながら目で問う。


"はあ?"


失礼。どうやら文句だったようだ。


「……まあ、その…悪かったよ」


ん?何で蓮が謝ってるんだ?


雲が空を数秒覆い、暗くなった室内では蓮の表情は見えなかった。


「……お前を、人殺しとかって言ったりして…」


口の中が乾く。


耳が痛いほどの静寂。


「謝る必要なんかない。俺は蓮の友達に、殺意を持ったかもしれないしれないだろ」