水玉世界―相対する生死―


しまった。


パスするつもりが、思わずボールを取り落としてしまった。


くそ…蓮め。


「何で突っ掛かるんだよ。鬱陶しい」


「お前に構うだけマシと思え。俺は、認めねえの」


…海渡か。


海渡は別コートで、派手なダンクシュートをかましていた。


身長はそんなにないはずだったんだけどな。


「…もー良いだろ。すぐに海渡は元に戻るし」


俺が消えるからだけど。