――――翌日、教室。 「蓮(レン)!はよーう!」 海渡が、珍しく俺に気づかずに、俺を嫌う友人に挨拶をしていた。 その蓮とか言う奴は、海渡に声をかけられても一瞥するだけ。 何だ…?ケンカでもしてるのか? 「…まいったな。なあ、優斗!」 「………はいはい。どうしたんだ、海渡」 海渡は、これまた珍しく曇った笑顔だった。 それほど、長い付き合いなのだろう。 蓮…か。