「…ねえ、優斗。あのねあたし…」 芽惟は幼なじみだった。 のけ者にされ続けていた俺の隣で、いつも強い目で見守っていた。 幼かった俺は、何故偽善するのかと疑っていた。 けれど今なら分かる。 今なら、芽惟の優しさを受け入れられる。そして、感謝できる。 「ありがとうな。芽惟」 「へっ!?」 キョトンとした芽惟の頭に、手を置いた。 ミイにいつもやる癖からだった。