「ねえ?どうしていきなり、大丈夫になったの?」 そう来たか。 暫く考えるフリをして、テレビの容疑者逮捕の映像を、ぼんやり眺めた。 「最近、海渡って奴と一緒に居るだろ?」 「ん?…うん」 「そいつのお陰で、逃げなくて良いって分かったんだ。 だから、芽惟と話したくてさ」 芽惟は胸元に手を置いて、俯いた。 …アレ?