水玉世界―相対する生死―


〈ふうん…。じゃあ遠慮なく!〉


芽惟がご機嫌になった。


あと1つ。あと1つで、この有り触れたようで幸せの、この日々が終わる。



最後の誕生日…



〈え?何か言った?〉


「…いや。じゃ、今からお前の家に行く」


〈えっ!?あ、う、うん…〉


そこら辺で通話を切った。


きっとドタバタ部屋を掃除している頃だろうから、俺は時間を置いて、家を出ることにした