水玉世界―相対する生死―


「ミイ…あっ、鍵!」


すっかり忘れてた。ポケットから、古い金色の"鍵=key="を取り出す。


「優斗…見つけてくれた!」


ミイの喜ぶ顔。


嬉しいはずなのに、俺は「あと1つで消える」ことに寂しさを覚えた。



消えたくない…。



こんな我が儘は駄目だと分かっている。


死んだ人間が、また人生を再開するなんて有り得ないのだ。