水玉世界―相対する生死―


これでは何だか、男の方が1枚うわ手に見える。


男は、またフワリと飛び立ち、笑って熔け消えた。


「……またか…」


あいつが居る限り、俺たちは恐怖に立ち向かわなくてはならない。


死んだ俺は未だしも、海渡までもが危険なんだ。


「…優斗」


海渡は、ニヤッと笑む。まるで見透かすような笑顔だ。



「俺はやめないぞ。俺は、優斗の命を守る。優斗は"鍵=key="に専念するんだ」