水玉世界―相対する生死―


今まで恐怖だった。


だが、海渡やミイは恐れない。大切なものがあるから。


大切なものを失う事こそ、恐怖なんだ。



「…何で、効かない…!?」



いつまでたっても、男は無表情に俺を見つめていた。


やがて、


〈無効。俺には、生を招く者がいる〉


…まさか、そんな…


「嘘だろ…俺と同じ奴が…」


海渡も驚愕し、さらに悔しがっていた。


俺も、悔しかった。