海渡は薄々ながら、叔母と叔父が母が死ぬように追い詰めていくのを感じた。 母はノイローゼで鬱。 叔母と叔父は母に追い討ちをかけ、海渡は母の自殺を全力で止めた。 止められなくても、母を四六時中監視し、祈ったそうだ。 だがある日、母が海渡に 『死なせて』 と言った。現実が分からなくなり、それで海渡が止めていることに確信したのだろう。