俺はあわてて、海渡の友人に声をかける。 友人は俺を見て強張った。仕方ない。 「…海渡を、知らないか」 海渡の友人が、海渡と同じように良い人間だとは限らない。 俺に散々言ったのだ。昔の俺だったら、死を念じている真っ最中だろう。 「海渡は欠席だよ。知らねえけど。お前が何かしたんじゃねえの?」 「俺は何も――――」 ぐ。言葉を飲み込む。