「えっ、何それ!可愛いー」

「昨日デコってみたんだぁ。…どう?」


小さな消しゴムに
ちょこっと結ばれた、
赤いリボン。


「超かわゆいっ♪何故急に、?」

「えへへ、実はぁ…」


私、松尾美和【マツオミワ】


密かに好きだった男子と隣になったんだけど、ずっと話せずに毎日を過ごしていた。


が、昨日!


初めて言葉を交わしたのである。

それは私の小さな消しゴムが結んでくれた、ちょっとした会話。

それでもすんごく嬉しくて、


「…赤いリボンで消しゴムをデコってみた(笑)」


と。


唯一、私の好きな人を知っている親友…


南愛里【ミナミアイリ】


に説明をする。