「あ~、今日からオレらも2年かぁ。」

「だねぇ~。実感ないな」


今、あたしたちは学校までの道のりをもくもくと歩いてる。

周りからみるときっと、普通のカップルに見えるんだろうな。

本当にそうなりたいと思ってるのはあたしだけなんだけどね。


「なぁ、今年も愛希とオレ、同じクラスになれるといいな!」

ドキン

優斗のバカ。

好きでもないただの友達に、笑顔でそんなこと言わないでよ。

「うん。話しやすい人が1人いるだけで助かるし」

「オレは、愛希の作ったお菓子が毎日食えるってだけでヨダレが…」

「ま、毎日!?」

「うん。毎日食べないとオレ、飢え死にする」

そうだった。

優斗は甘いものが、見かけによらず大好きだったんだ。

「だってオレ、愛希の手作り大好きなんだもん」

うぅ…///

どうやら今日のおねだりはあたしの負けらしい。