結局あたしに拒否権はなかったのだ。

明日その人と会って拒否したとしても


「どうして?愛華ちゃん。昨日はいいって言ってくれたでしょう?」


と、丸められてしまうのであろう。


・・・ママは知っているのであろうか。自分の癖を。

ママは、あたしに頼みごとをするときだけ


「愛華ちゃん」

と、呼ぶ。


普段は


「愛華」

「愛」


なのに。


結局あたし達子供は、大人の操り人形なのだ。