彼の名前。




外で待っててくれた森下にうっすら笑いかける。

森下もあたしの顔を見ると少し笑った。

二人で歩幅を合わせて歩き始める。


「森下は・・・あたしが妹になること、知ってたんだね」


そう森下に言うと、森下はあいまいに笑った。

レストランの入り口を通り過ぎると、後ろから定員が「ありがとうございました」と言う。


「あぁ。一週間ぐらい前に親父に言われた」

「・・・・そっか」


ママも言ってくれればよかったのに。

やっぱりあの人は意地悪。


二人でエレベーターに乗り込んだ。

最上階からどんどん一階に戻っていく。


「お前は知らなかったんだな」

「うん。ママ、教えてくれなかったし、ね」