ナイショなダーリン-R&M-

「…………」


誰だろう。

すごく、キレイ。

整った顔。

金髪の長い髪。

外国の人……?


「ハ……ハロー?」


あたしは桜ヶ丘に受かったとは思えない発音で言った。

途端に、目の前の青い瞳が揺れる。


「……っぷ!……くっ……」


「え……」


「あんた、本気?」


「あ……」


日本人だったんだ。

恥ずかしい……

一気に真っ赤になっていくのが分かった。


「入れば?」


「あ、はい」


って、言われなくても!


「さっきの和兄ちゃんって、202号の桐原和也?」


「え?」


なんで知って……


「さて、どうしてでしょうね」


フンと笑って、青い目の(学芸会でやるロミオみたいな)男は去っていった。


「なんなの……」