「あ……」


「どうやって入った?」


「ごめんなさ……え?」


「エスピーとかいなかった?」


ぶんぶん、おもいっきり首を横に振る。
はあっと息を吐いた男は、あたしをまじまじと眺めた。



「勝手に入るとは、いい度胸してんな」


「ちがっ……」



ニヤ、と一瞬笑ったように見えた。



「来い」


「えっ…どこ行くのっ…」



通称ロミオ。

本名ライト。

強引な男……