精霊のいる森で。

そう言うと、信じていない様な顔で笑って去っていく。


彼女は父親がどんな顔をしているか、
分からなかった。


だから、彼を捜すのはとても大変だった。


幼女は何の荷物も持っていなかった。


ただ持っていたのは、母が森に来た時に持っていた小さな鏡。


幼女は市場を見て回った。


見たことのないものが並んでいた。


品物を覗き込んでいた時、幼女の肩を叩く者がいた。


「…君、もしかして、森から来たのかい?」


「うん。どうして分かるの?」


幼女が聞くと、その者は微笑んだ。