少年も同じくらい、びっくりしていた。


2人は長い間お互いの気持ちを隠しあって、
すれ違っていた。


「でもね、」


少女は語りだす。


「いくら私達が想いあおうと、決して叶わないの。
私は、人間ではないから。」


「そんなの…」


「そんなのって、今は思うかもしれない。
でも、あなたは人間同士で幸せになった方がいいわ。」


「…うん。」


少年はうなずいた。


それは、2人が分かっていた結果だった。


一緒になることはできない。


だから、少女は想いを隠し続け、
少年は人間と結婚することを決めた。