精霊のいる森で。

少女は悲しそうにつぶやいた。


…そして、その後。


少年に向かってほほ笑んだ。


「おめでとう。」


ただ、それを言うためだけに。


全ての力を振り絞って、泣きたいのを堪えて、笑った。


その少女を。


少年は、抱き締めた。


少女は、何が起こったのか分からなかった。


「俺、好きだった、君のこと。ずっと、ずっと。」


「…私も、よ?」


少女は、びっくりした。