精霊のいる森で。

「やぁ、今日も寒いね。」


だから、厚着をして現れた少年に、なぜかむかついた。


彼女は、自分が人でなくなることが不安だったのかもしれない。


「...私は寒さを感じないわ。」


少女は率直に自分の気持ちを言った。


少年は、あ、と言う顔をした。


彼はしまった、と自分を責めた。


「ごめん。」


「いいのよ。
私はもう人間ではないの。ただ、それだけは知っておいて?」


少女は少年のことが好きだった。


少年も彼女のことを好いていると、薄々気づいていた。


だけど…
少年は人間、少女は精霊。