精霊のいる森で。

“おまえはもう王ではない。
…おまえはこれから精霊となるのだ。
この森の精霊だ。”


「精霊…??」


“そうだ。
滅ぼすのではなく、救うのだ。
奪うのではなく、与えるのだ。”


少女にはその意味が分からなかった。


だから問うた。


それはどういう意味か、と。


“おまえが触れた人は、死ぬのではなく、癒される、そう言う意味だ。”


「それは、素晴らしい事だわ。」


少女は嬉しそうに言った。