精霊のいる森で。

少女はちっとも嬉しくなかった。


少女は嫌だ、
こんな力は消えてしまえ…


そう願った。


だがその数日後にやって来た狩人に触れた時、
同じことを起こしてしまった。


なぜか少女の触れた人は、
消えてしまうのだ。


そしてそれを森は喜ぶ。


少女は耐えられなかった。


私は“森の王”でいるのは嫌…。


少女は湖に飛び込んだ。


死のうとしたのだ。


だが水が少女に問う。


何をしているのだ、と。