精霊のいる森で。

自分にこんな力があったのか、と…。


「…ば、化け物だ…!!!」


2人は恐れ、
森を出て行った。


少女は土の上に座り込んだ。


自分のことが信じられず、
自分は人を消してしまった、と絶望的な気分だった。


少女の気持ちとは反対に、
森からは歓声が上がった。


“よくやった!”


“これでこそ森の王!!”


“人間を追い払ったぞ!”


風がびゅうびゅう吹き、
木々がざわめき、
湖の水面が揺れる。