「有菜、何みとれてんだよ」 「え?」 「お前今黒男のほうみとれてなかったか?」 礼羅が苛立っているのが声でわかった。 ただ悠仁さんの大学のこと聞いてあたしも将来のこと考えなきゃって思っただけなのに。 あたしはそう言おうとした。 「きっと有菜ちゃんは俺の魅力に惚れたんだよ」 「悠仁さん!?」 「赤髪も魅力もうちょっと上げたら?」 悠仁さんはケンカを売るように礼羅に言う。