そばにいてくれたからⅡ




「きっと赤髪のやつ有菜ちゃんのことが心配だから怒ったんだよ」


「どうして?」


「俺も似たようなもんだから…」


「え?」



悠仁さんは顔を下に傾け、切なそうな顔になる。



「俺もひとりだけ愛した女がいてさ、けどその女のことがほんとに心配でいつも怒ってた」


「……」


「そしたら『別れよう』って言われたんだ」


「そうだったんですか…」