あたしはあのあと直ぐに退院した。

未だに忘れたらしい記憶は思い出せないまま。

お医者さんからは、しばらく思いだそうとすると頭痛がするだろうけど頑張らなくても直ぐに思い出すから。
って言われた。

あの日を境にあたしは男の人が物凄く怖くなった。明希羽やお母さんとは一言も喋っていない。

「行ってきます…」

誰も居ない家に言って学園へと向かう。

昔からそうだ。あたしはずっと一人だったんだ…。