「「「つっ疲れた~」」」
1時間で5階あるフロアを全部回った。
アタシ達はクタクタで最上階にあるカフェで休憩中。

「何言ってんの?アンタ達。こんなんで疲れるなんて甘いわよ?
買い物は戦争なんだから」
と、まだまだイケそうな梓紗。

「梓紗、体力ありすぎ~」

「いつものアタシはこんなんじゃないわよ~」
す、すご過ぎる。



「あっ!ねェねェアレ泉くんじゃない?」
泉って言葉に反応する。

「あ、ホントだぁ何してるのかしら?」
アタシも窓から下を覗く。

「あっ」
見るんじゃなかった。
「あの人彼女さんかな?」

「メッチャ美人さんだね」

「ってゆーか、あの人3年の先輩じゃん」

「3年と付き合うなんてやるじゃん!って実久どうしたの!」
 
「え?」

「涙!」
気がついたら泣いていた。
泉に・・・、昨日屋上であった美人さんが抱きついていた。
デートかな?待ち合わせで抱き合うなんてなかなかやるじゃん。
泉はちょっと嫌がってるみたいだけど。

だめだ・・・。
もう自分の気持ちに嘘つけない。
本当はもっと前から気がつきかけてた。いつの間にか泉を目で追っちゃう自分に。
女の子と話している泉にモヤモヤしていた自分に。
でも、今のではっきりした・・・・