「いきなり抱きついてくんじゃねーよ。学校のヤツ等に見られたらどーすんだよ」

「あら?私は構わないわよ」
俺が困んだよ!!
もし、実久に見られてたらと思うだけで・・・、まぁ~アイツは俺なんて好きじゃないか。

「彼もう居るみたいだから急ぐわよ」

「あぁ」


カラン♬コロン~♬
「いらっしゃいませ。2名様ですか?」

「いえ・・・あ!あそこの人と同じテーブルでお願いします」

「かしこまりました。では、こちらへどうぞ」
俺達は奥のテーブルに案内された。
そこにはメガネをかけた、いかにも「勉強できます」といった感じのイケメンが座っていた。まぁ~、俺には劣るけど。

「おまたせ」

「あ、玲奈・・・そちらの方は?」
男は玲奈から俺に目を向けた。俺はいちお、お辞儀をした。
ってか、

「俺がついて来ること言っとかなかったのかよ」
と、小声で玲奈に耳打ちした。

「しょうがないじゃない、コッチにも色々あるのよ」
まじかよ。ってかメッチャ睨まれてるんですけど。

「えっと、実は愁(シュウ)には申し訳ないんだけど・・・」
コイツ愁って言うんだ。

「こちらの・・・泉と付き合ってるの!!本当にごめんなさい」

「えっ!?どう言うことだよ?二股してたのかよ?!」
わぁ~めんどくさそ~。大変だ。

「ごめんなさい、愁と居ても楽しくないの。だから別れて欲しい」
単刀直入に言ったな。玲奈のヤツ。しかも、すごい演技力。