「姉貴……?」

電話だった。

早速出る。

「久しぶり」

「何、寝起きなの」

「まだ、8時だろう。休みの日くらいしたって、」

「誠一の寝起きが悪いって言うのは珍しいわね」

そういわれて、誠一は頬を掻いた。

やはり、自分にとって夢を見るというのは異常事態のようだ。

「で、どうしたんだよ」

そこで、姉に言われた言葉で誠一は一気に覚醒した。