「その売り子ってさ、白のチャイナっぽい服に黒のフードつきの上着着てなかった」

「ああ、うん、そう。ずっとフード被っていた」

「で、なんか犬みたいな動物連れてなかった?」

「あ、そういえばなんか紐につながれて後ろにいたかも。なんで、知ってるの?」

「……昨日、夢に出てきた」

梓の、スプーンが止まった。