二階に上がると何人かの新入生の姿があった。

隣のコートに目をやると女子のバスケ部が練習していた。

その練習を眺めている人中には彼女の姿があった。

僕は思いきって声をかけた。

渡辺さんもバスケ部に入るの?

彼女は少し困った顔をしている。

いきなりごめん。同じクラスになった山下です。

知ってるよ(笑)だってさっき自己紹介したし(笑)

今はいきなりだったからびっくりしただけだよ。

私ね女バスに姉がいるんだ。ほら、あそこにいる


ショートカットの娘、渡辺小夏 。2年生だよ。

姉の影響でねミニバスもやってたから、中学でもやろうかなぁと思ってるよ(笑)

マジで!俺も2年に兄貴がいるよ。

ほら、あそこにいる、髪の長い野郎が山下翔。

俺も兄貴の影響でバスケ始めたんだ。

何か俺たち似てるね♪(笑)

だね(笑)

おい!瞬その子誰?俺にも紹介しろよ。

瑛士が言うと。

同じクラスの渡辺さんよねぇ。

遥かが後ろから顔をだす。

何だ、お前いたのか。

いたのかじゃないわよ。私を置いて先に行っちゃうんだから
(怒)

おい!遥相当怒ってるな。幼なじみだろ、何とかしろよ瞬。

へぇ、山下君と本間さんって幼なじみなんだ。

おい!瞬、お前が女子とが話ししているうちに部活終わったぞ。

ふとコートを見ると兄貴がにらんでいるのが見えた。

僕ら見てないふりをして体育館を出た。