癒亜は癒亜のお父さんと院長ルームにいった。
もちろん、翔平も。
私たちは、慶太郎の病室へと移動した。
「失礼します。慶太郎君の友達です」
「アンタら慶太郎の友達か?うちは慶太郎の母親や。父ちゃんは、死んだねん。しかも、うち慶太郎の姉、交通事故で死んだんや」
「そうなんですか…。お姉さんのお名前は?」
私は、まさかと思って聞いてみた。
「里香」
「私、里香先輩知っています。後輩でしたから」
「そうなんか。里香は、瑠璃華いう後輩に押されたらしい。今回、慶太郎は何でこんな…。アンタら、知っとるか?」
「はい。知っています。でも、後で、関係者が来ると思います」
「そうか。医者、遅いな。うち、まだ何も聞かされてないんやけど」
その時、癒亜の父、院長が来た。
「遅れて、もうしわけありません。私、院長です。ええ、慶太郎君は危ない状況です。今日で生死が決まるでしょう。あと、癒亜、僕の子が慶太郎をおして道路に…、治療費などは、こちらが負担いたします」
「はぁ!?許せるわけないやんか!なんやねんそれ!慶太郎が死んだら責任とれるんか!?」
「申し訳ありません。お金はいくらでも支払います」
こうやって大人は何でも、お金ですませようとするんだ