「くるみさあ、沢田君が、羅南ちゃんの事スキなのかと思ってる。だから関係あるのかと思った」
く、くるみちゃんたら…。そんな訳ないのに。
「篠原頭大丈夫か。俺と羅南は友達だ」
…そんなキッパリ言わなくてもいいじゃん。
少しだけ、少しだけ期待したのに…。
「羅南こんな勘違い女ほっとけ。つか、俺、文化祭の用意してくるわ」
拓ちゃんは、走っていってしまった。
「羅南ちゃん。ふられたね☆」
「くるみちゃん、私は拓ちゃんがスキだよ」
「やっと白状したか」
「だけど、もう逃げないよ。くるみちゃんは、私のライバルだからねっ」
私は、生まれて始めて“ライバル”ができました。
「アンタに負ける訳ないわ。くるみをライバルなんて。百万年早いわよ!」
私は、拓ちゃんがスキ。
素直に思った。