白雪姫のキスは甘い蜜







「そういうことだから、5時にコウの店に来いよ。時間厳守で、いいな?」




そういうことってどういうことよっ。



優さんの言ったいいな?って言葉。私には全く有無を言わせない。

そう聞こえた気がした。





それでも


「いやです」


私は拒否を示した。



だって、あんなこと言われた後だもん。

後でおぼえとけよ?って何されるかわからないっ



怖くて行けるわけがないじゃん。




「拒否権なし」


「いやです」


「嫌って言うなら…






お前の家に押し掛けるよ?」





それって拉致じゃん。誘拐じゃん。犯罪じゃん。




でもこの人ならやりかねない。

コウ君になんとしても私の居場所を吐かせて、本当にやってきてしまいそうだ。



それは困る。

なんとしても避けたい。


だからって…何されるかわからない今会いたくない。

きっと雑用とか色々良いように使われるんだよ。絶対。




「じゃ、5時に」



「あっちょっ…」




私がそう言った時にはもう手遅れ。


電話からは先ほど同様空しい音しかしてこなかった。