俺は思い出していた。あの時を。




「だからお前は何が言いたいんだよ」



「だからさ…」





あいつの周りにはたくさんの男が寄ってくると思う。


見た目は美人のくせに、中身は凄く女で、それも飾ってない。



そんないい女を男共がほっとく訳がねぇ。



だから少しでも点数稼いどかないと。

早く俺を見てもらわねぇと。


他の奴らに捕られちゃうだろ。



そうなる前にいいとこ見せとかねぇと。





「って、俺こんなことしてる場合じゃねぇよ」



「は?ちょっと優。話しの途中だろ?」



コウはそんなこと言ってるけど気にせず俺は立ちあがり出口に向かった。



出入り口の扉を開いてコウを見る。