あいつ俺のこと嫌いになったか?
いや、確実に今までの反応から見ても好きではねぇな。
「つか、なんでそんなにきよに構うの?お前ならほかにも女はいるだろ?」
確かにな。
でもあの時から…俺は…
「優?」
ボーっとコーヒーを一点に見つめる俺にコウは声をかけてきた。
「ん…あぁ。あいつさ、自分が可愛くて美人だって自覚ないんだよな」
「確かにな。兄貴としてもお前みたいな変な男に捕まらないか心配だよ」
変な男って…
俺かよ。
「まぁいいや。姫って絶対その辺のモデルや女優なんかよりスタイルも顔もいいと思う。トップだって狙える。だけどあいつは歌なんだ」
そうあいつは歌う。
あいつのあの歌は…
