「第一、お前そんなキャラだけ?」



確かにな。

コウの言いたいこともわかる。



女に関しては特に周りから『冷たいヤツ』って言われるし。



でも姫の前だと違う。



それは自分でもわかるし、自分自身驚いている。




「多分嫌われたくないんだろうな」




ボソりと独り言のように呟いた言葉にコウは不思議な顔をしていた。




「俺さ、今まで女にだらしなかったから。でも、姫の前でそのままじゃ嫌われるのなんて目に見えてるし。ちょっとでも、いいやつに見られたいっていうか…」



こんなに自分に自信なくなってきたの初めてかも。



「だったらさっきのはまずかったんじゃね?」



さっきの…?って…


キスか。


未遂だったけど。
コウのせいでさ。




でも確かにそうか。


いきなり好きでもない奴から迫られたら引くっつーの。



あーやべ。段々後悔してきた。